どんな資格?小児看護専門看護師になるための手順やポイントを確認

小児看護専門看護師になるには?


日本看護協会認定の資格です

小児看護専門看護師は、日本看護協会が認定している専門看護師11分野の中の一つ。そもそも専門看護師とは、どのような資格なのでしょうか?
専門看護師とは、特定分野において卓越した看護実践能力を有している看護師のこと。受験資格を満たした上で認定審査に合格すると、資格を得られます。その役割は、実践・相談・調整・倫理調整・教育・研究の6つ。患者さんだけでなくその家族、社会との繋がりに関してもサポートを行っています。現在、がん・精神・地域・老人・小児・母性・慢性疾患・急性重症患者・感染症・家族支援・在宅看護の11分野に対応しています。
小児看護専門看護師の認定は2002年から始まっています。特徴は子どもの成長や発達、療養生活を支え、高レベルな看護を提供すること。主な活躍の場は、小児病棟や障害児施設などです。研究活動や講演などで活躍することもできますよ。

資格取得までの流れ

小児看護専門看護師の資格を取得するには、どうしたらいいのでしょうか?受験資格から認定審査までの流れを確認しましょう。

【1.受験資格】
●看護師の資格を有していること
●看護師として通算5年以上の実務経験があり、そのうち3年以上は小児看護に関わる経験であること
●看護大学大学院の小児看護専門看護師課程において所定の単位を修得し、修了していること
※小児看護専門看護師のコースがある看護大学は、全国に26校ほど。すべての県にあるわけではないので、どこに通えるかを検討する必要があります。

【2.一次認定審査・書類審査】
●WEB申請:7月中旬の10日間に、WEB上で申請を行う
●書類提出:7月下旬~8月に必要書類を郵送
●費用振込み:5万円

【3.二次認定審査・筆記試験】
●試験内容:配点は事例問題100点・総合問題100点の論述式筆記試験
●合格基準:200点中7割以上が正解であること
●合格率:例年80%以上

ポイントは期間と費用!

小児看護専門看護師になるためのポイントは、それにかかる期間と費用です。
資格取得を思い立っても、看護師としての経験5年、そのうち小児看護の経験3年以上という実務経験をクリアしていなければ、そこを満たすことから始まります。そして修士課程2年を修了後に認定審査が受けられるのです。(もともと大学院を卒業している場合を除いて)目指し始めるときの実務経験にもよりますが、最低7年かかるということになりますね。
大学院で学ぶ2年間の勉強や課題はとてもハード。働きながら通うのはほとんど無理なので、収入がない状態でその期間の生活費や学費をまかなうことに。もし大学院に自宅から通えない場合は、家賃も必要です。事前に費用をどれくらい用意できるかが、資格取得の大きなカギですね。

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