乳児期・幼児期・学童期・思春期。小児の発達過程を知ることが大事!

子どもの発達過程に対応するために


小児といっても年齢は幅広い!

0歳から思春期までが小児看護の対象です。乳児期・幼児期・学童期・思春期それぞれの身体的・精神的発達の特徴を知ることは、小児看護の基礎の部分です。正常な発達、健康な状態をよく確認しておきましょう。

乳児期

●年齢:0歳~1歳半頃
【身体的発達】
生後1年で身長は1.5倍、体重は3倍に。4~6ヶ月頃まで原始反射が見られ、五感も発達していきます。発達の目安は、首がすわる(3ヶ月頃)→寝返り(5・6ヶ月頃)→お座り・乳歯(6・7ヶ月頃)→掴まり立ち(10ヶ月頃)→歩く(1歳~)とされています。
【精神的発達】
赤ちゃんが泣くのは、暑い・寒い・空腹・眠いなどを訴えるため。抱っこやあやすなどのスキンシップも大切で、そこから愛情や安心感を得ています。
6ヶ月頃に人見知りが始まりますが、それはママへを認識し愛着が沸いているから。9ヶ月頃になると後追いをしたり、個性が見えてくることも。1歳をすぎると、感情表現が豊かになってきます。

幼児期

●年齢:1歳半頃~6歳(就学前)
●身体的発達
歩く・走るが上手になります。2歳になると運動能力がさらにと発達し、階段の上り下りやジャンプも上手に。
1歳頃は「ワンワン、いた」などカタコト、2歳半ではさらに色々な言葉が出てきます。4~5歳では普通に会話できるようになります。
●精神的発達
意思がはっきりしてきて、自分の気持ちを優先させようとかんしゃくを起こすことも。知的好奇心も旺盛になり「どうして?」が増えます。そして、2歳以降で記憶力がどんどん発達。3・4歳ごろから同年代の友達と遊べるようになります。

学童期

●年齢:6歳~12歳(小学生)
●身体的発達
体の大きさや機能が大きく発達する時期。大きな個人差もあります。高学年になると第二次性徴の時期に入り、さまざまな体の変化が見られるようになります。
●精神的発達
小学校低学年では善悪の区別がつき、判断能力が身に付いてきます。大人や子ども同士、社会活動や自然と触れ合って視野を広げ、精神的に安定します。
高学年になると、より知的に物事を考えます。勉強や運動などで個人差が大きくなり、周囲と自分を比べて優越感・劣等感を感じることもあります。

思春期

●年齢:11歳前後~18歳頃(小学校高学年・中学生・高校生)
●身体的発達
第二次性徴で男の子・女の子らしい体つきになってきます。身長が急激に伸びる時期でもあり、後半にはほぼ大人の身長に。体の大きさも機能も、小児から成人になります。
●精神的発達
身体的だけでなく、精神面でも大人に変わっていく時期。親から離れ、友人関係を大切にし、自分自身について考えます。反抗的態度を取ることもあり、家庭内で不和を起こすことも。不登校などの問題が見られるのもこの時期です。

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