小児看護の対象となるのは、0歳の乳児期から思春期までとされています。大人と違い、小児のための内科や整形外科などは特に分類されておらず、小児看護のカバーする分野は多岐に渡っています。小児看護の特徴は、その対象の幅広さ。赤ちゃんと中学生では体のつくりや機能、食事などが異なります。乳幼児であれば意思の疎通も困難。そういったこと全般をよく理解することが必要です。
そして病気を知るには、まず健康な状態を知ることも大切なこと。看護学生は保育園実習で元気な子供たちと接しています。また、学校での予防接種や性教育なども小児看護の範囲。健康な小児も対象としているのです。
子どもの身近な存在である、両親や兄弟などとの関わりも重要。普段の生活情報を教えてもらったり、家族側の不安や負担を軽減することも小児看護の役割です。
乳児期・幼児期・学童期・思春期の子どもたちが小児看護の対象となります。一言で「小児」と言っても、赤ちゃんと中学生では、見た目や体の機能、生活も全く異なっていますよね。したがって、看護の方法や関わり方も大きく異なるのです。
小児への看護には病気を知ること以前に、健康な状態や発達過程を知ることがとても大切。正常な機能や状態が理解できなければ、病態を把握しての看護提供はできないでしょう。
ここでは、赤ちゃんである乳児期から、子どもが大人に変化する思春期までの発達過程をまとめています。それぞれの時期に、どのように身体的・精神的発達をしていくのかを確認してください。
看護師のキャリアアップを考える時によく出てくる専門看護師。では、そもそもどんな資格かご存知ですか?
日本看護協会が認定している専門看護師の分野は、全部で11種類。小児看護の分野はその中の一つで、2002年から認定が始まっています。質の高い看護提供はもちろん、子どもの療養生活を支えたり、成長や発達を見守るなどの役割もあります。
認定審査を受けるためには、受験資格を満たすことが必要です。その条件は、看護師免許、規定の実務経験、看護大学院での小児看護専門看護師過程修了です。場所・費用・学力などの問題で、大学院に2年通えるかが大きなポイントとなります。
また、「小児看護専門看護師になろう!」と思っても実務経験の年数などから、すぐには無理ですよね。目指そうと思ったら、数年後の認定審査に向けて、着実に調査や準備を進めましょう。
日本看護協会で専門看護師に求められている、6つの役割(実践・相談・調整・倫理調整・教育・研究)。小児看護専門看護師には、対象を小児・家族・地域・看護職として、その役割を果たすことが求められています。
まだ話せない、言葉を知らないなど、自ら症状を伝えられない子ども。看護師が様子を観察したり、ママから話を聞いたりして、状態を把握しなければいけません。さらに、子どもの内に秘めたストレスを見つけて解消してあげることも大切。そのために鋭い洞察力が必要となります。また、子どもの病気は家族にとっても大きなショック。しっかりサポートして、家族の不安を軽減させましょう。家族の笑顔は、子どもを安心させるために効果的ですよ。
小児看護専門看護師に必要なのは、小児への看護だけではありません。そのために重要である鋭い洞察力と家族へのケアも大切なことなんですね。
小児救急看護には、医療機関側と子どもの環境側の両面に問題が見られます。
医療機関側の大きな問題は、小児科医不足。少子化や激務の現状からなり手が少なく、さらに激務と医師不足に拍車がかかる悪循環となっています。子どもの家庭環境ある問題は、育児能力の低下や虐待などがあります。救急を受診する子どもの患者には、注意さえしていれば起きなくてすむ事故による怪我なども多く見られます。
一次救急がほとんどの小児救急では、看護師にできることがたくさんあります。子どもたちの様子を見て症状を把握する、急変を防ぐ、家庭環境を支援するなどです。小児救急の現場での看護師の活躍は、これから特に期待されるでしょう。
小児看護の対象である乳児期から思春期の子どもたちには、どのような病気が多いのでしょうか?それぞれの特徴や小児看護の問題点を知り、適切な対応でサポートしてあげましょう。
おおまかな特徴を挙げると、乳幼児期は自らの症状を訴えることができず、感染症などの病気が多い時期。体が小さくまだ機能が未熟なため、しっかり観察して適切な処置をしてあげましょう。学童期以降になると、免疫がついて病気は少なくなり、言葉での意思疎通もできるようになります。自分自身や周囲との違いについて考えるようになるため悩みが多く、精神面のフォローも大切。生活習慣の乱れが身体的影響を与えることもあるため、家庭環境や本人の意思を理解したうえで支えてあげたいですね。
小児ケアのスペシャリストとして活躍するためには、身につけたスキルを遺憾なく発揮できる職場探しがポイントになります。しかし、転職市場において引く手あまたの看護師は求人情報が豊富にあるので、希望に合った仕事を見つけ出すのは容易なことではありません。
そのため、条件にマッチする求人を効率良く見つけるために、私は看護師の転職に特化したサービスの利用をおすすめします。看護師向けの転職支援サービスは医療業界と密な関係にあるので、専門性が高く、質の良い求人と出会えるチャンスが多いのが特徴です。また、ネット上で求人検索をしたり、キャリアコンサルタントに転職の相談をしたりすることも可能なので、小児看護専門看護師の求人も見つけやすいでしょう。
小児看護専門看護師になると、小児ケアのスペシャリストとして一目置かれ、幅広い知識が求められます。そんな中、現場のさまざまな要望に応えられるキャパシティが欲しいのであれば、さらなる小児ケアの専門スキルを身につけることをおすすめします。そこでご紹介したいのが、小児ケアの現場でニーズが高まっている資格。ここでは、小児ケアに役立つ資格として「栄養管理」と「アレルギー」の専門知識を学べるものを取り上げたので、ぜひ確認してみてください。
-
看護学校での実習は、学生さんにとって緊張の日々ですよね。小児病棟での実習では、みんなどのような体験をしているのでしょうか?また、そこから学べるものとは?こちらでは、小児看護実習での実際の体験談を2つご紹介しています。患者は学童期と幼児期の子どもたち。さあ、どんな体験なのかチェックしてみましょう!
-
小児看護の対象は0歳から思春期の子どもたち。では、小児看護では子どもたちだけ相手にするのかと言うと、そうではありません。家族の不安を取り除いたり、子どもの生活環境を支援したり、地域集団に講演したりと、活動の幅はとても広いのです。ここでは小児看護の特徴についてピックアップ。しっかり確認しておきたいポイントです!