小児看護実習後の声
例1:小学生の男の子は恥ずかしがりや
私の知り合い看護師の小児看護実習の感想をご紹介します。
まずは、恥ずかしがり屋の男の子とのお話です。
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小児看護実習で出会った小学5年生のJ君。
呼吸器系の病気で入院しており、時折辛そうな表情を見せるものの、症状は落ち着いていて比較的元気な子でした。
家族とは楽しそうに過ごしていたし、病棟看護師とも仲が良さそう。
でもなぜか、私のことは完璧に無視。話しかけても返事はなく、テレビや本から目を離してくれませんでした。
他の看護師がJ君から聞き出してくれた話によると、「恥ずかしい」とのこと。
その時の私は20歳。どうやら小学生の男の子からすれば、一番接しにくい年代だったようです。
結局特に仲良くなれることはないまま、小児看護実習を終えてしまいました。
例2:かわいい3歳の女の子
次は、3歳の女の子とのお話です。
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看護学校の小児看護実習をした小児病棟に、Mちゃんという3歳の女の子がいました。
ママが付きっ切りでお世話をしており、病棟看護師もママからMちゃんの状況を知ることが多かったようです。
ある時ママが外せない用事で来れなくなり、代わりにおばあちゃんが来るとのこと。
Mちゃんはいつもニコニコしているのですが、その時は一人になるとグズって大変。
「どこか痛い?」と聞いても相手は3歳。はっきりと症状を訴えることは難しいですよね。泣きながら頭を押さえて「ポンポン痛い」なんて言っていました。
発熱して具合が悪かったようで、おばあちゃんが来たら落ち着いて眠ってくれました。
まだ子育て経験もない学生時代。うまく話せない幼児の対応は難しかったです。
小児看護実習で見えるもの
この2つの看護実習の例から見えてくるのは、どんなことでしょうか?
まず1つ目の例、学童期男児の患者への接し方。異性を意識して関わることを苦手に思うのは、学童期にはよくある話ですね。
彼女はこの後、学童期の患者との接し方について考えてみたそうです。そうして今では小学生の好きなアニメについて熟知しています。目線を揃えて接することが大切だったんですね。
このJくんと出会った看護師は、現在30代半ば。残念ながら「お姉さんで恥ずかしい」と言われることもなくなったそうです(笑)
そして2つ目の3歳幼児への接し方。乳幼児は自覚症状をうまく伝えることはできません。Mちゃんの場合、ちょっとママさんに頼りすぎていたのかもしれませんね。
おもちゃや歌など、生活の全般を遊ぶことが占めている幼児。遊びを通して看護師を身近に感じてもらいましょう。その触れ合いを通して日常の様子をしっかり確認しておくことが大切。通常と違うときはその理由を探りましょう。
幼児や小学生、ママさんなど、それぞれとの関わり方の重要性・方法の違いが見えてきましたね。業務に追われる看護師ですが、なるべくゆっくりコミュニケーションをとる時間を作りたいですね。
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